体重管理・肥満症治療のお薬の副作用について

お薬での体重管理・肥満症治療と聞くと、薬の副作用やリスクが気になる方は多いと思います。安心してお薬での体重管理・肥満症治療を始めていただけるよう、お薬の副作用について解説します。

体重管理・肥満症治療で扱う薬剤の主な副作用

クリニックフォアの体重管理・肥満症治療で扱うお薬について、起こりうる副作用とその症状のほか、副作用の予防と発症時の対策についてご紹介します。

GLP-1受容体作動薬

GLP-1受容体作動薬は、脳に作用して過剰な食欲を抑制するお薬です。胃の働きが抑えられることで血糖値の急激な上昇も抑えることができます。クリニックフォアでは、毎日内服する飲み薬と、週1回ご自身で注射する注射薬を取り扱っています。お薬自体の成分はどちらも同じ成分です。

GLP-1受容体作動薬の主な副作用

  • 頭痛
  • お腹の不調 (腹痛、下痢、便秘、吐き気など)
  • 嘔吐
  • 疲労・無力感
  • 低血糖症状(手足がふるえる、ふらつく・力がぬけた感じがする)など
  • 急性すい炎

副作用の予防・対処方法

●お腹の不調 (腹痛、下痢、便秘、吐き気など)、嘔吐
お薬の飲み始めや、用量を増やしたばかりに起こりやすい症状です。お腹の不調は服用開始後2〜3週程度に見られることが多いです。消化が悪いものや揚げ物などは、胃腸の不快感を増すことがあるので避け、消化のいいものを食べるように意識しましょう。症状が出た場合は、市販薬(胃腸薬や吐き気止め)を服用することで症状を抑えられることがあります。

●頭痛、低血糖症状(手足がふるえる、ふらつく・力がぬけた感じがする)
糖分が不足すると低血糖の症状が出ることがあります。糖分が足りていないと思うときはジュースやアメなどを摂り、極端な食事制限はしないようにしましょう。

●急性すい炎
嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等の異常が認められた場合には、急性膵炎の可能性が否定できません。必ずお薬の服用を中止し、すぐに当院医師へのご相談をいただくか医療機関の受診を行ってください。

どうしても副作用の症状が我慢できない場合は…
内服薬であれば1日おきに服用するようにしたり、注射薬の場合は1週間お休みしたり、それでも症状が強い場合は、症状が落ち着くまで休薬しましょう。症状が改善したら、徐々に服用/投与の頻度を戻して体を慣らしていきましょう。

 

 

▼さらに詳しく知りたい方はこちら
GLP-1ダイエットとは?効果・薬の種類・使い方などを徹底解説!

SGLT2阻害薬

SGLT2阻害薬はSGLT2「腎臓にある膜タンパク質(細胞などの膜の中にあるタンパク質)」の作用を抑制することで腎臓で糖が再吸収されることを防ぎ、余分な糖質を尿で排出することで血糖を下げ、体に吸収する過剰なカロリーを抑制する効果があります。クリニックフォアでは、内服薬(国産/海外製)を取り扱っています。

SGLT2阻害薬の主な副作用

  • 排尿痛
  • 残尿感
  • 頻尿
  • 多尿
  • 膀胱炎
  • 陰部や性器のかゆみ
  • おりものの量が増える
  • のどの乾き
  • お腹の不調(便秘、下痢、腹痛)など

副作用の予防・対処方法

●排尿痛、残尿感、頻尿、多尿、膀胱炎、陰部や性器のかゆみ、おりものの量が増える
予防のためにも、服用中は陰部の清潔を保ち、しっかりとお水やお茶(カフェインレス)をとって、意識的に排尿するようにします。尿の量が増えることがあるため、夜よりも朝の服用をおすすめします。
副作用の症状が出てしまった場合は、すぐにお薬の服用をやめて、前述の対策を行いましょう。症状が消えたら、お薬の服用を再開していただいて構いません。

●のどの乾き
服用中は尿量が増えるため、のどが乾いたり、脱水傾向になったりすることがあります。

予防のためにも、いつもよりも1日当たりペットボトル1本分程度多くのお水やお茶(カフェインレス)をとるようにしましょう。

●お腹の不調(便秘、下痢、腹痛)
大事な予定があるときや我慢できないときは、市販の便秘薬、下痢止め、痛み止めのお薬を服用することで症状を抑えられることがあります。

どうしても副作用の症状が我慢できない場合は…
服用を1日おきにしたり、症状が落ち着くまで休薬して様子を見ましょう。症状が改善したら徐々に服用の頻度を戻して体を慣らしていきましょう。

 

 

▼さらに詳しく知りたい方はこちら
SGLT2阻害薬(ルセフィ、フォシーガなど)は体重減少効果がある?医師が解説します。

医療用漢方(防風通聖散)

便秘解消、皮下脂肪の燃焼、脂肪分解を促す作用が期待できます。

防風通聖散の主な副作用

  • お腹の不調(便秘、下痢、腹痛、胃部不快感、吐き気)
  • 嘔吐
  • 不眠
  • 発汗
  • 頻脈
  • 動悸
  • 発疹
  • かゆみ など

副作用の予防・対処方法

副作用が出てしまったとしても、服用頻度を減らしたり、1回の服用量を半分にしたりして飲む量をコントロールすることで対処できます。特に、もともとお腹がゆるい傾向の方は1日1回の服用からはじめてみましょう。

どうしても副作用の症状が我慢できない場合は…
症状が落ち着くまで休薬して様子を見ましょう。症状が改善したら徐々に服用の頻度を戻して体を慣らしていきましょう。

※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。

 

 

▼さらに詳しく知りたい方はこちら
防風通聖散で痩せる?効果の理由・向いている人・処方を受ける方法を医師が徹底解説します。

お薬の処方が受けられない方

安全に治療を受けていただくためにも、クリニックフォアでは以下に当てはまる方は体重管理・肥満症治療のお薬の処方ができかねますので、ご了承ください。



  • 妊娠中、授乳中の方

  • 1型糖尿病の方
  • 重症ケトーシス、ケトアシドーシスの方

  • 糖尿病性昏睡又は前昏睡の方

  • 重症感染症の方
・重篤な外傷がある方

  • 手術前後2週間以内の方



また、以下に当てはまる方は特定のお薬を処方できないことがあります。



<GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害薬>


  • 2型糖尿病で糖尿病薬を内服中の方



<GLP-1受容体作動薬>


  • すい炎になったことがある方

  • 甲状腺ずいよう癌の家族歴がある方

  • 甲状腺ずいよう癌になったことがある方

  • 腸閉塞や胃不全麻痺など重度の胃腸障害のある方

  • 65歳以上で、かつBMIが23未満に該当する方
  • BMIが18.5未満に該当する方

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

クリニックフォアのサポート体制

皆さまに安心して治療を受けていただけるよう、クリニックフォアではさまざまな治療サポートを用意しております。

オンライン診療での診察

初回のお薬の処方時だけでなく、使用中の不安や疑問、お薬の変更、治療アドバイスなど、医師の診察を受けることが可能です。最短15分後の枠から予約が可能です。

※オンライン診療は、診察料として税込 1,650円/回がかかります。気軽に無料で相談したい、医師の診察を受けた方がいいかをまず聞きたい、という方は、LINEの無料相談をお試しください。

公式LINEでの無料相談

疑問や不安は、24時間いつでもクリニックフォア公式LINEより、無料でチャット相談が可能です*。お薬の飲み合わせや体調不良時の服用方法、医師の診察を受けるべきかどうかのご相談など、不安や疑問がありましたらお気軽にご相談ください。

※通常2営業日以内にご返信いたします。

 

LINEメニュー右下の「診療科専用メニューに切り替え」より専用メニューに変更すれば、プランや服用に関するお悩みについて相談することができます。

※診療行為にあたるものはチャットでのご対応が難しく、ご相談内容によっては医師との診察を受けていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。

専用冊子/メールマガジン

治療計画やお薬ごとの特徴、よくある質問などを詳しくご紹介する冊子を、初回お薬配送時にお届けします。ほかにも、治療の経過アンケート、副作用発症時の対処法などをご案内する患者さま限定のメールマガジンを定期的にお届けします。

 

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