POLLEN ALLERGY

※画像はイメージです。

花粉症は、年々患者数が増加しているといわれている、日本人の国民病とも呼ばれる病気です。花粉に対する免疫の過剰反応が原因で発症するものなので、今は花粉症ではない方でも、将来的に花粉症になるリスクがあります。そのため、花粉症の症状が出ていなくても予防に努めることが大切です。

また、今花粉症を発症している方は、悪化を防ぐために適切に対処する必要があります。そこで今回は、花粉症の原因や症状、治療法、予防法などについて解説します。

花粉症とは?

花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉がアレルゲン(アレルギーの原因物質)となって発症するアレルギー疾患の一つです。アレルギー性鼻炎の一つで、季節性アレルギー性鼻炎と言われることもあります。

花粉症は原因となる花粉により発症時期は異なりますが、一般に春に発症する方が多いです。日本人に最も多いスギ花粉症の原因である、スギ花粉の飛来時期が春だからです。また、春に飛ぶ花粉としてヒノキ、イチョウや赤松などもあります。

花粉症の症状

花粉症を発症すると、鼻や目の症状以外にもさまざまな症状が出る可能性があります。ここでは、花粉症の主な症状を解説します。

鼻水

花粉症の症状は風邪の症状と似ており、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどのアレルギー性の症状を呈します。

鼻水には呼吸によって吸い込んだ空気をろ過・加湿する役割があり、花粉症を発症すると鼻水の分泌量が増加します。風邪のときとは異なり、水っぽく透明な鼻水が出るのが特徴です。

何度鼻をかんでも止まらず、鼻から滴ったり鼻の奥に流れ込んでしまったりすることもあります。

くしゃみ

花粉症を発症すると、鼻に入った花粉を異物と判断し、体外に追い出そうとするためくしゃみが出ます。1度では止まらず、何回も連続でくしゃみが出る場合が多いです。

鼻づまり

花粉症の方のおよそ60-80%が鼻づまりの症状を持っていると言われています。

鼻づまりが起こるのは、アレルギー反応によって分泌された物質が鼻の粘膜を腫れさせたり血流を悪化させたりするためです。重症化すると鼻の穴が両方ともつまり、口呼吸になることもあります。また、鼻づまりによって呼吸がしづらくなると、集中力が落ちたり睡眠の質が落ちたりする場合もあります。その結果、日常生活に悪影響が出ることも少なくありません。

目のかゆみ・異物感

目のかゆみや涙目、結膜の充血なども、花粉症でよく見られる症状です。結膜は外界と接していて花粉が付着しやすいうえに、免疫細胞や血管も多いため、アレルギー反応が起こりやすいのです。花粉に含まれる成分のうち、アレルギー反応を起こすタンパク質が涙に溶けやすいという理由もあります。

目をかけばかくほどかゆみが強くなる場合は、花粉やそのほかの物質によるアレルギー反応の可能性が高いでしょう。また、アレルギー反応が原因でまぶたの裏側が粒上に盛り上がり、まばたするたびに角膜に接触して、目にゴミが入ったときのような異物感を感じることもあります。

喉のかゆみ

花粉症になると、喉がかゆくなる方もいます。鼻で吸収されなかった抗原(免疫反応を引き起こす物質)の成分が喉に流れ、喉にかゆみが出るのです。

また、花粉症の方は、リンゴや桃などを食べたときにも同様の症状が現れることがあります。

花粉症になったときに咳が出るケースもあります。鼻から喉に抗原や鼻水が流れてしまい、それを追い出そうとして咳が出るのです。

花粉症による咳は、症状が似ているために喘息と診断される場合があります。喘息用の気管支拡張剤を使用しても咳が治まらない場合は、花粉症が原因の可能性があるため、医師に相談してみましょう。

頭痛・頭重感

花粉症の症状として、頭痛や頭重感を覚える場合もあります。花粉へのアレルギー反応によって鼻のなかが腫れると、周囲の神経が刺激されます。その結果、頭痛がしたり頭が重く感じたりする場合があるとされています。

熱っぽさ

花粉症を発症したときに、熱っぽさを感じる方もいます。花粉によって鼻や喉に炎症が起きたことが原因で、熱っぽく感じるとされています。

花粉症の重症度チェック

花粉症の重症度は、下記の3つの項目で診断されます。

  • 1日平均で鼻水を何回かむか
  • くしゃみが何回出るか
  • 鼻づまりによって口呼吸をしているか

まずは下記の表で、各症状の程度を調べてみましょう。

+++++++++
くしゃみ+未満1~5/日6~10/日11~20/日21回以上/日
鼻水+未満1~5/日6~10/日11~20/日21回以上/日
鼻づまり+未満・鼻づまりあり・口呼吸なし・強い鼻づまりあり・ときどき口呼吸あり・非常に強い鼻づまりあり・頻繁に口呼吸あり・1日中完全な鼻づまりが続いている

それぞれの症状の程度がわかったら、次に下記の表に当てはめて重症度を確認します。

くしゃみまたは鼻水
+++++++++
鼻づまり無症状軽症中等症重症最重症
軽症軽症中等症重症最重症
++中等症中等症中等症重症最重症
+++重症重症重症重症最重症
++++最重症最重症最重症最重症最重症

なお、鼻水・鼻づまり・くしゃみのうち、どの症状がより強いかによって、下記の3タイプに分類されます。

  • 鼻水とくしゃみが多い場合:鼻水・くしゃみ型
  • 鼻づまりが強い場合:鼻づまり型
  • 鼻水・くしゃみ・鼻づまりがいずれも強い場合:充全型

花粉症に適切に対処するためにも、自分の重症度とタイプを把握しておきましょう。

花粉症の原因

花粉症は植物の花粉が原因で発症するアレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎の一つであり、アレルゲンにさらされることで発症します。人間の体に備わっている免疫が、本来無害であるはずのアレルゲンを異物と認識して過剰に反応してしまうことによって起こる病気です。

花粉症の原因となる植物はいろいろありますが、約70%はスギ花粉だといわれています。スギが原因の花粉症が多いのは、日本の国土の約12%、日本全国の森林の約18%がスギで占められているためです。

ちなみに関西地方にはヒノキも多いので、ヒノキが花粉症の原因になることも少なくありません。また、北海道はスギやヒノキは少ないもののシラカバが多いため、シラカバ花粉で花粉症を発症する場合があります。そのほか、イネ科の植物やブタクサ・ヨモギなどのキク科の植物による花粉症もあります。

花粉症を発症するメカニズム

花粉症は、花粉に対して体内の免疫細胞が反応することで発症します。人間の体は、体内に入り込んだ細菌やウイルスなどの異物を免疫細胞が退治することによって、病気から守られています。

花粉は細菌やウイルスではなく、毒性もありません。しかし、鼻や目などから花粉が体内に入り込むと、免疫細胞が異物と判断して攻撃を開始し、抗体を作ることがあるのです。何度も花粉が体内に入り、その度に抗体が作られて体内の抗体の量が増加すると、免疫反応が過剰になって花粉症を発症すると考えられています。

花粉症の方は果物・野菜アレルギーにも注意

花粉症の方は、果物や野菜のアレルギーにも注意する必要があります。果物や野菜のなかには、花粉のアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)と似たアレルゲンをもつものがあるためです。

花粉症の原因になる植物と似たアレルゲンをもつ果物・野菜には、下記のようなものがあります。

花粉症の原因になる植物似たアレルゲンをもつ果物・野菜
スギトマト
シラカバリンゴ・桃・梨・サクランボ・キウイフルーツ・アーモンド・ピーナッツ など
イネ科の植物トマト・メロン・スイカ・オレンジ・キウイフルーツ など
ブタクサバナナ・メロン・スイカ・キュウリ・ズッキーニ など
ヨモギマンゴー・セロリ・ニンジン など

たとえば、スギの花粉症の方がトマトを食べると、アレルギー反応が起こるおそれがあります。自分が何の植物の花粉症なのか、似たアレルゲンをもつ果物・野菜はどれかを把握しておき、食後に異常を感じた場合は医師に相談してみましょう。

花粉の飛散時期・時間

花粉症を予防するには、いつどの花粉の飛散量が増えるかを把握しておくことが重要です。ここでは、花粉の飛散量が増える時期・時間について解説します。

花粉が飛散する時期

花粉が飛散する時期は、植物の種類や地域によって異なります。目安は下記のとおりです。

スギ1~5月ごろ(ピークは3月ごろ)
ヒノキ2~6月ごろ(ピークは4月ごろ)
シラカバ4~6月ごろ(ピークは5~6月ごろ)
イネ科の植物3~10月ごろ(北海道は6~9月ごろ)
キク科の植物8~10月ごろ

自分が住んでいる地域では、いつどの花粉が飛散するのかを把握し、花粉症予防に努めましょう。

花粉が飛散しやすい時間

花粉は朝と夕方に多く飛散する傾向にあります。日の出から時間が経つほど気温が上がり、花粉が顔あたりの高さを飛ぶようになるためです。ちなみに日が暮れて気温が下がると、花粉が飛ぶ位置も下がると考えられています。

また、1日のなかで1番気温が高い13~15時くらいに、花粉の飛散量が増加することも理由として挙げられます。

時間帯だけでなく、雨上がりにも注意が必要です。雨が降ると花粉が地面に落ちるので飛散量は減るのですが、雨が止むと地面に落ちた花粉が巻き上げられて浮遊します。

そこに遠方から飛来する花粉も加わるため、雨上がりは花粉の飛散量が通常時の倍になるといわれているのです。「雨が降ったから花粉が流れたはず」と油断せず、しっかりと対策を行いましょう。

花粉症の診断

花粉症の症状は風邪と似ているため、花粉症と判断するには、きちんとした診断が必要です。まずは問診により、他のアレルギーの有無や症状の種類、花粉が飛散している時期の症状、家族のアレルギーの有無などを調べます。問診の結果、花粉症である可能性が高い場合は、血液検査や皮膚反応検査などを行います。

また、耳鼻咽喉科を受診した場合は、鼻の粘膜にアレルギー反応が出ているか鼻の中の診察で確認する場合もあります。

血液検査

血液検査では、アレルゲンへのIgE抗体の高さを調べることができます。血液検査の種類によっては原因物質がスギなのかヒノキなのか、なども判定可能です。

また、花粉ではなくダニやホコリなどのハウスダストが原因なのかなど、他のアレルギーについても明らかにできます。

皮膚反応検査

皮膚にアレルゲンを触れさせて、アレルギー反応の有無を調べる検査です。

皮膚反応検査では、主にプリックテストが用いられます。プリックテストとは、針を肌に刺して、ハウスダストや花粉などのアレルギーの原因物質と考えられるものの抽出液を、体内に少しだけ入れる検査です。

アレルゲンを入れてから15分待ち、肌に膨疹(赤く盛り上がった湿疹)が現れるか、膨疹の大きさはどれくらいかを見て判定します。

※皮膚反応検査は現在当グループでは実施しておりません、ご希望の場合は他の医療施設をご紹介する場合があります

花粉症の治療法

花粉症は、医療機関での治療が可能です。医療機関を受診した場合、薬物療法、アレルゲン免疫療法、手術療法のいずれかの治療が行われることが一般的です。治療内容によっては保険が適用される場合もあります。それぞれどのような治療法なのかを見ていきましょう。

薬物療法

花粉症の場合、薬剤による治療、特に抗アレルギー薬を使用した治療が行われるのが最も一般的です。具体的には下記のようなお薬が処方されます(くわしくは後述)。

  • 抗ヒスタミン薬:アレルギー症状を抑える
  • 点鼻ステロイド薬:鼻の炎症を緩和する
  • ロイコトリエン受容体拮抗薬:鼻づまりを緩和する
  • 点眼ステロイド薬:目の炎症を緩和する

花粉症は軽症のうちに治療を始めることが重要です。悪化してからではお薬が効きにくくなるためです。できれば花粉が飛び始めて症状を感じ始めたら早期に薬の服用を始めることが理想的です。少しでも花粉症の症状が出たら、すぐに治療を開始しましょう。

当院では、アレルギー科を受診して医師の診察を受けていただいたうえで、これらの薬剤による治療を行います。

アレルゲン免疫療法

アレルゲン免疫療法とは、あえてアレルゲンを体内に投与して体を慣らし、アレルギー反応を弱める治療法です。薬物療法の副作用が強く出てしまうときや、薬物療法では十分な効果が得られないときに検討されます。

アレルゲン免疫療法に使用するお薬には、注射製剤と舌下製剤(舌下錠)の2種類があります。

注射製剤による減感作療法(皮下免疫療法)

注射製剤を使う方法は「減感作療法(皮下免疫療法)」と呼ばれます。低濃度の花粉の抽出液を注射し、徐々に濃度を上げていって、花粉の抗原に対抗するための免疫を作る治療法です。花粉の飛散量が増える3ヶ月ほど前から治療を開始し、2年以上継続する必要があります。

舌下製剤による「舌下免疫療法」

舌下製剤を使う方法は「舌下免疫療法」と呼ばれます。お薬に含まれる抗原の量を少しずつ増やしていって体を慣らす点は、減感作療法と同じです。ただし、お薬の摂取方法が異なります。

舌下免疫療法では、1日1回舌の裏側にお薬を入れ、1~2分ほど待ってから飲み込みます。お薬を飲み込んだ後は5分間飲食やうがいができません。さらに服用後2時間は、運動や入浴、飲酒を控える必要があります。

舌下免疫療法は、治療期間が3~5年と長期にわたる、非常に根気のいる治療法です。しかし、アナフィラキシーショックが起こるリスクが少なく、薬物療法で使用するお薬よりも高い効果が期待できるとされています。なお、スギ花粉とダニの舌下製剤には、保険が適用されます。

※現在当グループでは、アレルゲン免疫療法は「舌下免疫療法」で行っております。

手術療法

薬物療法やアレルゲン免疫療法で十分な効果が得られない場合は、手術療法が検討されることもあります。具体的には、鼻の粘膜にレーザーを当てて凝固させる下鼻甲介粘膜焼灼術、鼻の構造を変えて鼻づまりを改善する鼻腔形態改善手術などです。

手術をすれば、確実に花粉症の症状が治るとはいえません。しかし、アレルギー反応を起こりにくくする、アレルギー反応が出ても鼻水や鼻づまりの症状が出にくいようにするなどの効果が期待できます。

花粉症治療に用いられるお薬

花粉症治療に用いられるお薬は、症状によって異なります。ここでは、花粉症治療に使われる主なお薬を紹介します。

抗ヒスタミン薬

花粉症の薬物療法では、抗ヒスタミン薬の内服薬を用いるのが最も一般的です。アレルギーの原因となるヒスタミンに対抗し、鼻水やくしゃみなどの症状を抑える効果が期待できるお薬です。目に症状が出ているときは、抗ヒスタミン薬の点眼薬が処方される場合もあります。

なお、抗ヒスタミン薬を内服すると、副作用によって眠気が出る場合があります。最近は眠気が生じにくいお薬も出てきているので、運転するなどで眠気が出ると困る方は医師に相談しましょう。

ステロイド薬

花粉症が原因で鼻に炎症が起きている場合は、点鼻ステロイド薬が用いられることもあります。鼻水やくしゃみなどの症状を抑える効果が期待できるお薬です。

目にアレルギー性の炎症が出ているときは、点眼ステロイド薬を使用する場合もあります。点眼ステロイド薬を使うと眼圧上昇などの副作用が出ることがあるので、継続して使用する場合は、定期的に眼科で検査を受ける必要があります。

ロイコトリエン受容体拮抗薬

花粉症によって鼻づまりが起きている場合は、ロイコトリエン受容体拮抗薬を使用することがあります。鼻粘膜の血流をよくする作用があり、鼻づまり改善の効果が期待できるお薬です。鼻水やくしゃみなどの症状を改善する効果もあるといわれています。

メディエーター遊離抑制薬

花粉症によって目の症状が出ているときは、メディエーター遊離抑制薬を処方される場合もあります。花粉にさらされたときに発生する化学伝達物質を抑えるためのお薬です。

比較的作用がやさしく副作用が生じにくい代わりに、効果が出るまでに2週間ほどかかるといわれています。

花粉症の予防方法

花粉症を予防する、または症状の悪化を防ぐには、花粉を防ぐ環境づくりが重要です。ここでは、効果的な花粉症の予防方法を紹介します。

マスクを着用する

花粉症予防にはマスクの着用が効果的です。花粉の飛散量が多いときにマスクを着用すると、花粉を吸い込む量を通常の1/3~1/6ほどに減らせるといわれています。花粉を吸い込む量が減れば、症状の軽減が期待できます。

また、現在花粉症ではない方も、花粉を吸い込む量を減らすことで、花粉症を発症するリスクを軽減できる可能性があります。

ただし、マスクを着用したからといって、完全に花粉をシャットアウトできるわけではありません。とくに風が強い日は、マスクを着用していても花粉を吸い込む量が増えがちなので、ほかの予防法も併用しましょう。

メガネをかける

花粉によって目にアレルギー症状が出る場合もあるので、マスクとあわせてメガネをかけ、花粉が目に入るのを防ぎましょう。メガネをかけると、目に付着する花粉の数が1/2~1/3まで減少するといわれています。

通常のメガネでもかまいませんが、花粉症用のメガネをかけるとより高い効果が期待できます。

目や鼻を洗浄する

マスクやメガネを着用しても、完璧に花粉を防ぐことはできません。目や鼻に花粉が侵入したら、洗い流すのがおすすめです。

ただし、塩素などが含まれているため、水道水で洗い流すのはよくありません。目の洗浄には人工涙液を、鼻の洗浄には体液に近い成分の生理食塩水を使用するようにしましょう。

鼻の粘膜を保護する

多くの場合、花粉症を発症すると頻繁に鼻水が流れ出てきます。何度も鼻をかむと鼻の粘膜が荒れてしまうため、保湿ティッシュを使う、白色ワセリンを塗るなどして鼻の粘膜を保護することが大切です。

室内を加湿する

室内が乾燥していると、鼻の粘膜も乾燥しやすくなります。鼻の粘膜が乾燥すると、花粉などのアレルゲンやウイルスなどが侵入しやすくなるため、室内を適度に加湿して乾燥を防ぎましょう。

とくに鼻のなかに炎症が起きていると、粘膜機能が落ちるので注意が必要です。オフィスなどで室内を加湿するのが難しい場合は、マスクを着用するのも加湿によいでしょう。

目の疲れを解消する

目を酷使すると、ドライアイが引き起こされる場合があります。ドライアイになると目の表面に炎症が起き、花粉症の症状が悪化する恐れがあります。

そもそも炎症が起きていると目に大きな負担がかかるので、定期的に目を休める、コンタクトレンズの使用を控えるなどして目をいたわることが大切です。

とくに花粉が多い時期にコンタクトレンズを装着すると、コンタクトレンズと角膜の間に花粉が入り込んでこすれてしまうことがあるので、できればメガネに変えることをおすすめします。

花粉がつきにくい服を着る

花粉が飛んでいるときに外出すると、全身に花粉が付着します。そのまま放置すると花粉に触れる時間が長くなったり、室内に花粉を持ち込んでしまったりするので、花粉が付着しやすいウール素材などは避けたほうがよいでしょう。

ポリエステル素材で表面がツルツルしている服など、花粉がつきにくい服を着るのがおすすめです。

玄関前で花粉を払い落とす

花粉を部屋のなかに持ち込まないことも重要です。花粉が飛んでいるときに外出したら、玄関前でしっかりと花粉を払い落としてから室内に入りましょう。ウェットティッシュで服の表面を拭くのも効果的です。

帰宅後にすぐに着替えと洗顔をする

花粉がつきにくい服を着たり玄関前で花粉を払い落としたりしても、完璧に花粉を落とせるわけではありません。室内に入ったらすぐに服を着替えましょう。

また、手洗いや洗顔を行い、顔などの露出している部分についた花粉を洗い流すことも大切です。髪の毛にも花粉がつくので、できればお風呂に入るのがよいでしょう。

洗濯物や布団の外干しを控える

花粉は洗濯物や布団などにも付着します。花粉の飛散量が多い時期は、洗濯物や布団を外干しするのを避けて、室内干しするのがおすすめです。

花粉症に関するよくある質問

花粉症が完治することはある?

花粉症は一度発症してしまうと治ることはまずないとされています。アレルゲンである花粉が飛んでいる時期は、毎年花粉症の症状に苦しむことになってしまいます。

ただ、花粉症はアレルギーの一つ、つまり自らの免疫応答が原因であるため、加齢により免疫機能が落ちてくると症状が軽くなるとも言われています。また、アレルゲン免疫療法を行うと、完治が望めるとされています。

花粉症は放置しても大丈夫?

花粉症は、治療せずに自然に治ることはないと考えられています。花粉症の症状がひどいとQOL(生活の質)が低下するため、放置せずに早めに医療機関で相談することをおすすめします。

花粉症の市販薬を使ってもよい?

花粉が飛散する時期になるとさまざまな市販薬が店頭に並びますが、市販薬を使う場合は使いすぎに注意が必要です。

たとえば市販の鼻用のスプレー薬には、血管収縮剤が入っているものがあります。血管収縮剤を頻繁に使用すると鼻の粘膜が腫れて、余計に鼻づまりが悪化することがあります。

自己判断で市販薬を使用するよりも、医療機関を受診し、医師の指導の下でお薬を使用したほうがよいでしょう。

どんなときに、クリニックを受診すべき?

花粉症の症状が出ていて、お薬で治療したい場合は医療機関を受診しましょう。また、市販薬を使用した後に異常を感じた場合、あるいは症状が改善しない場合も、医療機関の受診をおすすめします。医師はアレルゲンを把握し、副作用も考慮した上で薬を処方するためです。

なお、医療機関では症状の変化を確認しつつ処方薬の調整を行うため、同じクリニックを継続的に受診することが大切です。

花粉症は何科を受診する?

花粉症では耳鼻咽喉科、眼科、アレルギー科などを受診するのが一般的です。ただし、医療機関によって取り扱っている治療法やお薬が異なるため、希望の治療法がある場合は、対応可能かどうかを調べたうえで受診しましょう。

とくにアレルゲン免疫療法は対応可能な医療機関が限られるため、事前にアレルゲン免疫療法を行っているかどうかを確認することが大切です。

花粉症の治療はクリニックフォアのアレルギー科へ

花粉症は医療機関で治療することが可能です。保険が適用される場合もあるので、花粉症の症状が出てつらい場合は、我慢せずに医療機関を受診しましょう。

花粉症の治療法はいろいろありますが、いずれも花粉が飛散し始めた早期に治療を開始するのが理想です。より治療の効果を高めるためにも、早めに相談するようにしましょう。

クリニックフォアでは、花粉症のオンライン診療に対応しています。スマートフォンやPCを使って自宅で診察を受けられ、さらにお薬も郵送されてくるため、気軽に受診できるのが魅力です。保険診療も可能ですので、どうぞお気軽にご相談ください。

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。

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