インフル感染者数が激減?コロナ禍における傾向について、医師が解説します。

クリスマスも終わって年の瀬ですが、皆さんにとってこの2020という年はどういった年だったでしょうか。

コロナ禍においてはなかなか思い出なども作ることができなかった方も多いとは思いますが、実はこのコロナ禍で例年よりインフルエンザの感染者が激減していることはご存知でしょうか。

今回はそのような今年のインフルエンザの感染状況について、また感染者が少ない理由について、詳しく解説していきたいと思います。

今年のインフルエンザ感染状況は?

ではまず今年のインフル感染状況について説明します。

まずは2020年の11月のインフルエンザの患者数は2019年の11月のインフルエンザの患者数と比べて9割減、さらにインフルエンザのワクチン接種状況は10月時点で13万2200人と、2019年10月の4万4661人に比べて3倍程度大幅に増加していることがわかっています。

今年のインフルエンザの感染者が少ない理由は?

この大きな原因として、最近もイギリスからの変異種が国内で確認されたことで話題の新型コロナウイルス感染症が世界的に大流行して、日本でも例外ではないことにより感染予防の行動様式が国民一人ひとりに浸透したことが挙げられます。

今はまだCOVID-19に対するワクチンは少なくとも日本においては開発中で試験的段階のため接種することは叶いませんが、インフルエンザのワクチンは摂取することが可能でした。そのため、代わりと言っては何ですが、インフルエンザの予防接種はうっておこうと思った方が多かったのではないかと考えられます。

さらに、「密集・密閉・密接」の三密を避けてソーシャルディスタンスを保とうという心構えは皆さんお持ちでしょうし、飲食店やショッピングモールなどでは入店と同時に手指消毒や検温を求められることもよくあります。マスクをしないで歩く人を見ることも少なくなりましたね。これらのことは新型コロナウイルスに感染するリスクを下げられることはもちろん、インフルエンザの感染リスクを下げることにもつながるため、これらの生活様式の変化によりインフルエンザの感染者が減ったとも考えられます。

また、今までの話とは毛色が異なりますが、検査数自体が減ったことにより、見た目の感染者の数が減ったことも理由の一つです。

インフルエンザの検査を今まで受けたことがある方はわかるかと思いますが、インフルの検査には綿棒を鼻の穴に突っ込む必要がありますその時に、たまたま咳をしてしまったり、鼻の穴に刺激が加わることでくしゃみしてしまう患者さんが多くいます。

すると、インフルエンザウイルスやコロナウイルスを持っていた場合、検査をしていた医師や周りにいた看護師などの医療従事者が感染してしまうリスクが非常に大きいです。そして、彼ら自体が感染リスクに晒されてしまうことももちろん避けなくてはいけないのですが、医療従事者は毎日多数の患者さんと接触します。そのため、医療従事者がウイルスを持っていることは患者さんへの感染リスクも考えると非常に危険です。

そのため、医療従事者の安全を守るために、自主的にインフルエンザの検査を中止している医療機関もありますし、日本医師会や厚生労働省の通達でも、検査による感染リスクを十分減らす感染防御策が徹底できない医療機関においては検査を控えることが言われています。

「新型コロナ相談」LINE公式アカウント

クリニックフォアグループでは、Lineの「新型コロナ相談」アカウントを開設し、BOT形式で疑問・ご質問にお答えしています。
クリニックフォアグループの医師が、厚生労働省やWHOの提供している情報や論文を元に作成しています。

監修:クリニックフォアグループ医師 

公開日:12月28日

参考文献

インフルエンザの流行 11月の患者数は昨対比9割減 一方でワクチン接種は2割増 ミクス0nline https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=70288

日医 インフル検査せず治療薬処方も 医療者側の新型コロナ感染で留意事項 https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=68919